テレワークで定めるべき就業規則とは?導入の必要性と8つの重要事項を徹底解説

新型コロナウイルスの感染拡大などに伴って労働環境が激変し、現在多くの企業で場所や時間を選ばずに働けるテレワークの導入が急速に進みつつあります。

しかし慣れ親しんだオフィスワークからテレワークへ切り替えるには多くの課題があり、未だ手探り状態のままでテレワークを運用している企業が多いのも事実です。

例えばテレワークは基本1人で業務を行うため、従来のオフィスワークで定めた就業規則に当てはまらない問題が多く、これらをどのように克服し、効率的な業務環境に移行するかが重要な課題になります。

そこで今回はテレワークで新しい就業規則を定める必要性を始め、テレワークの就業規則で定めるべき8つの重要事項を徹底解説していきます。

テレワークで新しい就業規則を定める必要性とは

テレワークはまだ始まったばかりの勤務形態で、従来の就業規則の下では効率的な運用ができない恐れがあります。

例えばテレワークでは出社義務がなくなり、社員自身で業務管理を行うため、管理者が実際の業務環境を把握しづらくなり、成果に対する評価基準が曖昧になりがちです。

またテレワークは1人で業務を行うため社員同士のコミュニケーション不足や、相互連携の不備が問題になりやすく、相対的に見て従来の就業規則では解決できない課題が多くなります。

これらの点を踏まえると、やはりテレワーク用の就業規則を新しく定める必要があり、定めるからこそ解決できる問題が数多くあるといえます。

オフィス勤務と全く同じ労働条件ならば必要ない

上ではテレワーク用の就業規則を新しく定める必要があると申し上げましたが、テレワークの就労環境がオフィス勤務と全く同じならば、新しい就業規則を定める必要性はなくなります。

しかしそのようなケースは滅多にないといえるでしょう。

例えばネット環境を整えるための通信費や、自宅を仕事場にする際のかかる光熱費などは、オフィス勤務のときは必要ありませんが、テレワークでは社員全員に支給しなければ社員が個別に自己負担することになってしまいます。

そのため、これらの点も踏まえた新しい就業規則を定める必要があるのです。

テレワークの勤務規程は別途作成することが多い

テレワークの就業規則を定めるときは従来の就業規則に直接書き加える方法もありますが、一般的にはテレワーク用の勤務規程として別途作成することが多いようです。

何故なら従来の就業規則にテレワークの規定を追加すると、文章量が多くなって作成に時間と手間がかかり、規定自体が分かりづらくなるからです。

最終的にテレワーク勤務規程と明記すれば、育児や介護の休業規定と同じく、正式な就業規則の一部になります。

テレワークの就業規則で定めるべき8つの重要事項

テレワークの運用状況や業種等で多少の違いはありますが、ここからはテレワークの就業規則で定めるべき8つの重要事項を取り上げ、詳しくご紹介します。

テレワークの導入と定義

テレワークは自宅を仕事場にする在宅勤務の他にも、サテライトオフィス勤務やモバイルワークなどの勤務形態があり、これら全てをテレワークに導入するのか、それとも一部だけを導入するのかを、あらかじめ勤務規程の中で明確にする必要があります。

次にテレワークを就業規則の中で明確に定義します。例えば在宅勤務は「情報通信機器を活用し従業員の自宅で業務を行うこと」というように定義します。

サテライトオフィス勤務やモバイルワークを導入する場合は、勤務形態別に規程を作る必要があり、在宅勤務と同じような文言でひとつずつ規程を作り、定義を行うことが必要です。

テレワークの対象者

テレワークの対象者は基本的に実際にテレワークを行う者や、行う可能性がある者、テレワークを希望する者など全てが対象となりますが、必要に応じ対象者を絞って規程に定めることができます。

例えばテレワークを希望して規定の勤続年数を満たし、自宅の執務環境やセキュリティ環境が一定以上の水準にある者、という具合に対象者を絞って規程に定義します。

またコロナウイルス感染が拡大するなどの非常事態が発生した場合に備え「従業員の命と健康を守るため、状況に応じて会社側がテレワークを従業員に命じることができる」などの文言を規約として定義しましょう。

通勤手当

テレワークを主要業務として行う社員は毎日通勤することがなくなるため、通勤手当は定期代で支給するよりも、実際に出社した日数分だけを日割りで支給した方が経費を削減できる可能性があります。

とはいえ、週2回しかテレワークを行わない社員は電車代を日割りで支給するより、定期代で支給した方が経費節減に繋がる可能性があります。

そのため社員個々が行うテレワークの増減に合わせ、フレキシブルに規約を設けた方が得策でしょう。

費用負担

テレワークで使用されるあらゆる物の費用負担は、企業側と社員のどちらが負担するのかについて、あらかじめ規程の中で明確に定める必要があります。

例えば社員が使用するパソコンや文房具などの消耗品の購入費は、企業側が上限を設けて全額負担とし、インターネット回線などの通信費については私用と業務の区別が難しいため、一部負担とすることが多いようです。

服務規律

テレワークの服務規律とは主にセキュリティ関連の規定を指すことが多く、社員が社外に持ち出すデータの扱いや、秘密保持などに関するルールや業務上の禁止事項を、規程の中で明確に定義しておくことが重要です。

例えば重大な社内機密が含まれるデータは「社外に持ち出し禁止」としなければテレワーク中に情報漏えいの恐れがあり、企業イメージや信用度の失墜に直接関わるため、必ず定義する必要があります。

他にも持ち出した資料の返還義務や、秘密保持に違反した場合の損害賠償責任などを規程の中で定義し、過失責任の所在をあらかじめ明確にしておきましょう。

安全衛生

テレワークの安全衛生は、従来の就業規則で定義されている労働基準法に基づく作業環境の規約を、テレワーク用に変更して別途規程の中で定義しなければなりません。

例えば労働基準法ではテレワークの作業環境を安全衛生法に適したものにするよう、企業側に義務付けており、主に長時間労働の是正や、社員の健康被害に留意した安全衛生基準を作成して規程の中で定義します。

他にもオフィス勤務の就業規則で自社独自の安全衛生基準を設けている場合は、テレワークの規程でも変更する必要があり、定期的に行う健康診断や健康相談についても規程に記載して定義を行う必要があります。

報告義務

これは上でご紹介している安全衛生にも関係がありますが、通常のオフィス勤務ではタイムカードやICカードの利用が就業規則で定義されているため、長時間労働を自然に是正できる環境がありました。

しかしテレワークでは社員が自分で勤務時間を決めて1人で業務を行うため長時間労働になりやすく、規程の中で業務時間の報告義務を定義しないと、社員の健康被害が発生する可能性が高くなります。

そのためテレワークではクラウドサービス利用した勤怠管理システムを取り入れ、労働時間の自己申告などを規程で定義し、社員の健康状態を十分に考慮することが必要です。

実効性を上げるにはテレワーク業務を始めるときにビジネスチャットで業務開始を上司に連絡し、同じく業務を終了する際にもチャット連絡をするなど、自己申告の方法を細かく記載して定義する必要があるでしょう。

他にも大地震など大規模災害時に行う緊急連絡の方法が、オフィス勤務の就業規則で定義されている場合は、テレワークの規程の中でも別途定義する必要があります。

教育方法

オフィス勤務では新人社員に対してさまざまな社員研修が行われていましたが、テレワークではそれができなくなるため、社員教育や研修方法を抜本的に見直す必要があります。

テレワークの新人教育はさまざまですが、一般的にはビジネスチャット上でマン・ツー・マンの教育をしたり、Web会議ツールなどを利用した複数人の研修が行われています。

なお、従来の就業規則で定義されていない研修方法を導入して新人教育を行う場合は、テレワークの規程に別途定める必要があります。

テレワーク向けの就業規則の作成が完了したら

テレワーク向けの就業規則が完成したら、できれば社会保険労務士や弁護士など法律の専門家と内容についてのヒアリングを行い、関係法令と照らし合わせて意見を取りまとめ、必要に応じて就業規則の内容を修正します。

その後は取締役会などの最終承認を経て、労働基準監督署に提出するという流れになります。

労働基準監督署に届出

テレワークの就業規則を労働基準監督署に届出る際は、いくつかの注意点があります。

1つは社内に従業員の過半数が加入して組織されている労働組合がある場合は、労働組合に就業規則の内容について意見書の作成を依頼し、その意見書を就業規則に添付して労働基準監督署に届出ます。

上記の労働組合が社内で組織されていない場合は、過半数の従業員を代表する者の意見書を就業規則に添付し、労働基準監督署に届出を行うことが必要です。

どちらの場合も内容に問題がなければ、そのまま労働基準監督署で受理され正式な就業規則として使えるようになります。

なお、新しい就業規則は速やかに作成して届出を行うことが、労働基準法で義務付けられています。

作成時から何時までに届出をするという明確な期間はありませんが、届出を怠って労働基準監督署から違反とみなされた場合は、罰金を課せられることがあるため注意しましょう。

従業員に周知する

労働基準監督署で受理されたテレワーク向けの就業規則は、速やかに全従業員に周知しなければならず、周知を怠ると上記のケースと同じく罰金を課せられる恐れがあります。

オフィスでの周知方法は就業規則のコピーを取り、各部署の分かりやすい場所に就業規則を掲示したり、見やすい場所に就業規則を備え付けて周知します。

対してテレワークではインターネット上で共有フォルダを作成し、デジタルデータの就業規則を社員全員に周知するのが一般的なようです。

テレワークでおすすめのクラウドツール

インターネットにはテレワークの業務管理や社員同士のコミュニケーションに役立つクラウドツールが数多くあり、うまく活用すれば業務効率を大きくアップできる可能性があります。

ここからはテレワークでおすすめのクラウドツールを3つ取り上げてご紹介します。

コミュニケーションツール

テレワークで活用されるコミュニケーションツールは「業務の要」ともいうべきもので、これが無いとメンバー同士のコミュニケーションや業務上の連携がうまくできなくなる恐れがあります。

例えばビジネスチャットツールはテキストチャットだけではなく通話機能もあり、チーム内や1対1で通話したりと個別の相手を自由に選んで利用することができます。

他にもWeb会議システムのように、大人数で行うオンライン会議に対応するツールがあり、うまく使い分けて活用すれば、業務上の連携や社員同士のコミュニケーションを機能的に高めることができるでしょう。

・【徹底比較】あなたはどれがおすすめ?ビジネスチャット10選

勤怠管理システム

テレワークではクラウド上で機能する、勤怠管理システムの導入がほぼ必要不可欠です。

何故ならテレワークでは社員がオフィス勤務のように一箇所に集まらず、別々に業務を行うため、社員個々の労務状況や仕事の進行状況が把握しづらくなり、業務効率が悪化する恐れがあるからです。

しかしクラウドベースの勤怠管理システムを導入し、出退勤の時間と仕事の進行状況を自己申告させれば、管理者は社員個々の労務状況や業務全般の進行状況を簡単に把握できるようになります。

・【比較】勤怠管理システムおすすめ15選!必要性や種類も解説

グループウェアシステム

グループウェアシステムとは、社員同士がスムーズな情報共有やコミュニケーションを行えるように、機能化されたツールの総称を指します。

主にタスク管理やファイル共有、各種メッセージ機能やワークフローなどを行うことができるため、テレワークに導入してうまく活用すれば大きな成果が期待できます。

例えばファイル共有機能はグループメンバーを限定し、個別のファイルに多様なアクセス権を付与できるため、セキュリティ面の強化に繋がります。

タスク管理では案件の重要度や作成期日、あとで追加された内容などを一元管理して共有できるため、案件の進歩状況や優先度などをグループメンバーがひと目で確認できるようになります。

・【2021年最新】タスク管理ツール15選!無料プランの有無など徹底比較

自社の状況に合わせた就業規則を作成しましょう

本記事ではテレワークで定めるべき就業規則を始め、導入の必要性や8つの重要事項と共に、テレワークで役立つクラウドツールを3つご紹介しました。

テレワーク用の就業規則は労働基準法で定められているため必須ですが、規程の作成にあたっては、企業ごとの業務状況に合わせた慎重な対応が必要になります。

これを逆の面から考えると、自社の業務に適した就業規則が作成できれば、テレワークを行う社員も安心して仕事をこなせるようになり、テレワークから得られるメリットを最大限まで高めることができるはずです。

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