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“組織のあたりまえ”を疑え?!ビジネスチャットの普及による「これからの働き方」

公開日:2019.05.28 更新日:2023.10.06

ワウテック株式会社(以下、「ワウテック」)は、2014年3月25日にビジネスチャット・社内SNS「WowTalk(ワウトーク)」のサービス提供をスタートし、2019年3月25日に5周年を迎えました。そして、6年目に突入し、導入者数が5,000社超に達しました。

そこで今回は「WowTalk」5周年を記念し、スペシャルゲストをお招きした対談企画をお届けします。

そのスペシャルゲストとは、現代の日本の組織の働き方に一石を投じた人気ビジネス書『あたりまえを疑え。 自己実現できる働き方のヒント』(セブン&アイ出版)の著者である圓窓 代表 澤円(さわ・まどか)氏です。

今回のスペシャル対談企画は、弊社のエヴァンジェリストである西村創一朗氏を交え、代表取締役 瀬沼悠と今年5月に弊社の新たなエヴァンジェリストに就任した熊谷元喜(元ワウテック パートナーセールス部マネージャー兼カスタマーサクセス部マネージャー)が「ビジネスチャットと働き方」をテーマに、場所は東京・文京区にあるホテル椿山荘東京にて対談を行いました。

スペシャル対談は前中後編の三本立てでお届けします。今回の前編では、ビジネスチャットの登場から日本の組織の働き方の問題点に迫ります。

場所や時間を問わず働く時代。メンバーとのコミュニケーションってどうしてる?

写真左から、瀬沼悠、澤円氏、西村創一朗氏、熊谷元喜

― ワウテック株式会社 代表取締役 瀬沼悠(以下、「ワウテック 瀬沼」)

本日は宜しくお願いいたします。

弊社が“法人”に特化したチャットツール「WowTalk」をリリースしてから5年が経ち、6年目に突入しました。

この5年の間「ビジネスチャット」というツールが普及する背景として、SNSやチャットでコミュニケーションを取るという文化が生まれたことがあります。

澤さんや西村さんは、本業の傍ら執筆や講演、コンサルティングなど様々なお仕事をされていますよね。場所や時間にとらわれず働かれていると、コミュニケーションも対面に限らず様々かと思うのですが、普段はどのような手段・方法でコミュニケーションをされているのでしょうか?

― 株式会社HARES 代表取締役社長 / ワウテック株式会社 エヴァンジェリスト 西村創一朗 氏(以下、「西村 氏」)

仰るとおり、この5年の間でSNSやチャットツールの文化が生まれたことで仕事においても「チャットで連絡を取り合う」ことが爆発的に増えました。WowTalkも利用していますし、仕事によってFacebookメッセンジャーやSlackなど様々なツールを使い分けています。

しかし、実は少し前までは、「これ以降のやり取りはメールにしましょう」のように、チャットは使ってもコミュニケーションの中心はメールだったんです。でも、ここ最近は「ここからは、チャットで連絡を取りましょう」に変化してきました。

僕はむしろ、コミュニケーションが電話やメールに限定されてしまう仕事はお受けしないと決めているので、公私問わずチャットがコミュニケーションの中心になりましたね。

― 圓窓 代表 澤円 氏(以下、「澤 氏」)

僕は、もうほとんどメールは見ないですね。(スマートフォンを取り出し)いま未読メールが1万……(笑)

今年度の始めに、「僕にメールを送っても見ないよ。見落としがあること前提で考えてね」と社内で宣言したんです。もちろん完全に見ないというわけではなく、何日かに1回は確認しています。

僕が勤めている外資系大手IT企業では社内コミュニケーションは自社開発のチャットツールを使っており、個人でお受けする仕事では、SlackやTwitterのDM機能、Facebookメッセンジャーなどを利用しています。

仕事をする相手によってツールを使い分けており、「この人とはこのツール」のように自分自身のモードが切り替わるようにしているんですが、今思えば全てチャットで完結していますね。

― ワウテック 瀬沼

では、もう電話やメールはほぼ利用されていないんですね。

― 澤 氏

電話って掛けている間、相手の時間を拘束する「時間泥棒」なので、相手によっては非常に迷惑ということがありますよね。なので、僕自身、約束も無しに唐突に掛かってくる営業電話などは基本的に無視しています。

― ワウテック株式会社 エヴァンジェリスト 熊谷元喜(以下、「ワウテック 熊谷」)

ビジネスチャットを提供する会社の代表という立場からすると、瀬沼さんはいかがでしょう?チャットに限らず電話やメールなどに対してどのように考えていますか?

― ワウテック 瀬沼

僕も澤さんと同じく、唐突に掛かってくるような電話には出ないようにしています。仮に出たとしてもメールかチャットか、何か別のツールでくださいとお伝えしますね。

要件を伝えるだけであれば、別に電話でやり取りする必要もないですよね。今、この瞬間でないと伝えられない情報があるんだったら電話というのは良い連絡手段ですが、それ以外であればテキストメッセージで十分だと考えています。

― ワウテック 熊谷

なるほど。ちなみに、僕はエヴァンジェリストを拝命する以前は、セールスやカスタマーサクセスとしてお客さんの元へ出向く機会が沢山ありました。

やはり最近でも、チャットツールに抵抗を感じ、対面で会ったり、電話やメールがコミュニケーションの主軸というお客さんも沢山いらっしゃいました。

まだまだチャットを使ったコミュニケーションが浸透しきれていない業界もあります。

チャットの登場により変化したコミュニケーション

― 澤 氏

でも、チャットが登場したことによって、電話による音声コミュニケーションの位置付けというのは変化しつつあるような気もしています。チャットの延長線上に電話があるというように。

例えば、僕の場合の電話、つまり人との会話や同時性を持って行う会話というのは「価値を生む」ことを前提として行うと決めています。何かの企画だったり、商談だったり、お互い最終合意を得られる状況において電話や対面でのコミュニケーションというのは大いに「有り」な行為なんですよね。

一方で、「無し」なコミュニケーションが「ご挨拶にお伺いしたい」というもの。これは、時間のムダだからやめましょうとお伝えするんです。何かを決めたり、作り上げることがあれば同時性のあるコミュニケーションをすると明確に線引きしています。

― ワウテック 熊谷

チャットが新たにコミュニケーションの手段として加わったことで、完全に代替するというものではなく、必要に応じてスリムなやり取りができるようになりましたよね。

― 西村 氏

そうですね。スリムなコミュニケーションといえば、メールの時代から「3行以内で済ませる」っていうことを心がけています。「お世話になっております」とか「お疲れ様です」とか何度も送る必要ないですよね。

要件のみ3行にまとめ「詳しくは資料にまとめたので、ご確認ください」だけで良い場合もあります。

― ワウテック 瀬沼

そもそも、社内/社外問わずビジネスにおける大部分がコミュニケーションを取ることですよね。このコミュニケーションのムダをグッと削減できたら、本来取り組むべき仕事に取り組めるようになります。

なので、西村さんの仰るように、要件だけ伝えて、そこに適切なフィードバックが成されればOKと思います。

僕は経営者ということもあり、「夜分遅くにすいません」とかメンバーが気を使って一言添えてくれることもあるのですが、そこまで気を使わなくて良いよって感じることもありますね。

実はムダ?「あたりまえ」と思っているビジネスマナーを疑え

― 澤 氏

気を使うことで一番良くないと感じることがあって、それが「礼儀の強要」ですね。自発的に気を使うのは良いことだと思うのですが、それを強要するのは良くない。

例えば、何かトラブルが起きた時、上司が部下を呼び出して謝罪させるといったようなことは最悪です。なぜなら、謝罪させたところで何も解決につながらないからです。むしろ、トラブルを解決するための時間を上司が奪ってしまっている。その時間があれば、収束できたかもしれないのに、そこで必要以上にストレスを与えてしまっては元も子もありませんよね。

特にコミュニケーションを考えていない組織だと、「何かを推進するため」ではなく「自分のプライドを守るため」のコミュニケーションに走ってしまうこともあるのではないでしょうか。

― ワウテック 瀬沼

そうですよね。仕事を進める上で100%トラブルが起きないとは言い切れないので、まずは事態を収めて解決につなげることを優先すべきだと思っています。

― 澤 氏

こうした礼儀の強要のように、実は組織において「見えないルール」のビジネスマナーは多く存在しているんですよ。

― ワウテック 熊谷

「見えないルール」とは、例えばどのようなものでしょうか?

― 澤 氏

メールのマナーがまさしくそうですよね。

僕が社会人になったのが1992年なのですが、その頃は一人一台PCを持たない時代でした。95年を境に、「Windows 95」が登場し、急速にPCが普及しました。

そこで、「ビジネスの文章だったらこうすべきだよね」というルールが、PCの領域にも浸透し始めたんです。

もともとプログラミングをしていた人間からすれば、「お世話になっております」と書いているだけでムダなパケットが発生しています。つまりこれだけでコストになっているんです。

でも、PCが当たり前に使われるようになってから、メールにお金がかかっていないと感覚的に思う人が増え、どんどんそこに過剰なマナーが上乗せされていったんです。

― ワウテック 熊谷

その点、ビジネスチャットはまだ自由度の高いコミュニケーションが取れる状況ではありますよね。

その一方で、まだ個人向けツールのイメージが強い人にとって「ビジネスでチャットはカジュアルすぎるのでは……」と抵抗を感じる場面もあります。

個人向けチャットはなぜ危険?法人向けチャットの在り方

― 西村 氏

個人向けのチャットツールの存在の大きさが、ビジネスシーンでの利用での抵抗につながっているということも考えられますよね。そうした個人向けツールの中には、芸能人同士のチャットが漏えいしてしまったと話題になったものもあります。

やはり、セキュリティやビジネス的な制御ができるとか、大きなファイルを安全かつ円滑にやり取りできるといったプレミアムな価値を付け、それを丁寧に伝えていくことが大切だと思います。

― ワウテック 熊谷

仰るとおりだと思います。とはいえ、「無料で使える個人向けツールで良くない?」といった考えを持っている方も中にはいらっしゃいます。

― 澤 氏

有料である理由や価値を伝えていくことも大切ですが、対して「なぜ無料のソフトなのか」という点も伝えていく必要がありそうですね。

そもそも、無料ツールだからって企業がユーザーに奉仕しているわけではなく、広告やデータなど何らかの対価とトレードしているからこそ無料のツールが成り立つわけです。無料のツールを利用する以上、なんらかの対価を支払うことが前提と考えることですよね。

― ワウテック 瀬沼

確かに、「なぜ無料で使えてるのか」と考えてる人って、そう多くは無いんだと感じることがあります。

弊社はビジネスチャットを提供しているので、フリーミアムモデル(一部のプランを無料で開放するビジネスモデル)なども考えたことがあります。そのため、無料で提供する価値は、情報なのか課金なのかと調査もします。

一方で、業界が変われば、そうしたことを考えず「無料 or 有料」「高級志向 or コストパフォーマンス志向」のような粒度で天秤にかけてしまう方もいらっしゃるので、僕らが伝えていかなければならないと常々感じています。

▼「WowTalk5周年スペシャル企画」中・後編はこちら▼

※ワウテック株式会社は2023年9月1日にグループ会社であるキングソフト株式会社と合併いたしました。

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