なぜ非言語コミュニケーションは重要?ビジネスにおける活用方法を紹介

コミュニケーションは組織活動や、顧客の獲得において最も重要な位置を占める行動です。ビジネスに限らず、プライベートな活動においても、円満な人間関係を構築したり、健康的な生活を実現したりするうえでも重視されています。

「コミュニケーション」と聞くと、多くの場合は会話のような言語コミュニケーションを想起しますが、必ずしもコミュニケーションは言語に限ったものではなく、非言語的な手段を使った方法もあります。

今回は、非言語コミュニケーションが重視されている理由や、どのように非言語的手段をビジネスシーンに落とし込むのかについて、事例とともに紹介します。

非言語コミュニケーションとは?

非言語コミュニケーションは、その名の通り言語を使わないコミュニケーション手法全般を指す言葉です。英語圏での言い回しをそのまま流用した、ノンバーバルコミュニケーションと呼ばれることもあります。

一般的なコミュニケーションの多くは、会話による意思疎通を前提としています。言語を使ったコミュニケーション手段は、メールやチャット、Web会議など、デジタルを介した手法においてもポピュラーであると言えます。

一方で、私たちの生活には、非言語的なコミュニケーション手段も広く普及してます。頭を下げて挨拶をしたり、ジェスチャーで意図を表現したり、服装でその人の姿勢を表したりと、実に多くの手法に溢れています。

人間には5つの感覚が備わっており、言語以外にも多くの情報を私たちは日々の生活から取得しています。この繊細な感覚を活用することで、言語に頼らない、あるいは言語に更なる意味合いを持たせられる、非言語コミュニケーションによる更なる厚みを持った交流が可能となります。

非言語コミュニケーションの種類

非言語コミュニケーションは、主に以下の7つの種類に分類することができます。それぞれの手法におけるコミュニケーションの特徴について、把握してみましょう。

①身体動作

身体動作は、身体の一部分を使って他者とのコミュニケーションを図る手法全般を指します。手を振って合図を出したり、膝をついて敬意を表したり、アイコンタクトで意思を伝えたりと、実に多くの手段が存在します。

非言語コミュニケーションの中では最もポピュラーな存在であり、普段の生活でも無意識的に実践しているケースの多い手法であると言えます。

身体動作による非言語コミュニケーションは、国や文化圏における違いが少ないのも特徴です。大抵の場合、どこの地域でも同じような意味合いを持つことが多く、言語の違いからコミュニケーションが取れないという場合でも、好んで選ばれやすい傾向にあります。

②身体の特徴

2つ目の手法は、身体の特徴を使った非言語コミュニケーションです。身体動作とは違い、身体の特徴、つまり自分の容姿や身体的特徴を使ったコミュニケーションを試みるというものです。

例えば、前髪を上げておでこを出している髪型の人は、比較的ポジティブな印象を与えやすい一方、前髪をおろしている人は、暗い印象や不潔な印象を与えやすいと言われています。

香水をつけて良い香りがする場合も、女性が女性用の香水をつけているとより女性的な印象を与えますが、男性から女性用の香水の匂いがすると、男性的な印象が和らいだり、場合によっては女好きな印象を与えることもあります。

身体動作によるコミュニケーションとは異なり、身体特徴を使った非言語コミュニケーションは、より感覚的で、特定のメッセージを伝えるというよりも、その人の印象を伝えることに影響をもたらす傾向にあります。

③接触行動

接触行動は、他者の身体に自分が触れることによって、コミュニケーションをとる試みです。身体動作よりも強く他者に訴えかけることができるため、誠意を伝えやすいコミュニケーション技法と言えます。

日本は、接触行動によるコミュニケーションを図る習慣が定着していないため、身近に感じない人も多いかもしれませんが、友好の意を表す握手などは、接触行動による非言語コミュニケーションの代表例と言えます。その他に、「ハグ」も、欧米圏ではポピュラーな友好の証として日常的に用いられており、地域性の強い手段であるとも言えるでしょう。

接触行動は身体に触れるというプロセスが発生するため、強く心を揺さぶられる一方、近年はハラスメントとして精神的ショックを与える可能性も危惧されています。相手との関係性やシチュエーションを踏まえたうえで、用いることが大切です。

④近言語

近言語コミュニケーションは、声のトーンや話し方のイントネーション、相槌によってコミュニケーションを取ろうというアプローチです。パラ言語とも呼ばれ、言語コミュニケーションの際の意味合いを大きく変えうる手法とされています。

わかりやすい例としては、「ハキハキ喋りなさい」というアドバイスが挙げられます。「おはようございます」という簡単な挨拶を発する場合でも、ボソボソと挨拶する人と、ハキハキと挨拶する人では、大いに印象は変わってくるものです。あるいは微動だにせず人の話を聞く人と、よく相槌を打ちながら聞いている人とでは、後者の方が「聞き上手」と評価されやすいというのも、同じような例と言えます。

近言語的コミュニケーションのアプローチは、話し方や話す・聞く際の態度や姿勢によって、コミュニケーションの際の印象に影響を与えます。

⑤プロクセミクス

あまり聞きなれない非言語コミュニケーションのアプローチが、プロクセミクスです。プロクセミクスは、人との距離の取り方に注目した非言語コミュニケーションで、パーソナルエリアや対人距離といった言葉で紹介されることもあります。

距離が近すぎると不快に感じたり、距離が遠すぎると疎遠な印象を受けたりするものですが、これらはプロクセミクスの文脈で解釈できます。個人の好みや、その人との関係性、あるいは地域によって適切なパーソナルスペースは異なるため、個々人にあった距離感を掴むことが重要です。

⑥人工物の使用

人工物の使用は、普段の装いや、人と会うときの衣装、あるいは化粧やアクセサリーなどから見出される非言語コミュニケーションを分類したものです。

フォーマルな装いは、その人に礼儀正しさや清潔感を与え、カジュアルな服装は親しみやすさを相手に覚えさせます。TPOに応じて適切な装いや化粧を選択することで、非言語コミュニケーションを円滑に行うことができます。

⑦環境

環境は、コミュニケーションをとる人たちが置かれている状況が、コミュニケーションに与える影響について注目したものです。

例えば、暖かい光の部屋にいる人たちは、リラックスした印象を与えることができますし、白熱電球は料理を美味そうに見せる手段として知られています。一方で蛍光灯が照らされた部屋は実験室のような、冷たい印象を与えますし、その下に並べられた料理は、実験道具のような印象で、食欲を増進させる効果は望めません。

時と場合や目的に応じて、適切な環境をセッティングすることも、非言語コミュニケーションの文脈では重視されています。

非言語コミュニケーションの役割

単なる言語コミュニケーションだけでは、十分な人間関係の構築ができない可能性もあります。非言語コミュニケーションの実践は、どのような役割が期待できるのでしょうか。

相手との信頼関係を向上させる

1つは、相手との更なる信頼関係の構築です。単なる言語的なコミュニケーションは、ただの情報共有に終わってしまうケースも多く、相手と仲良くなるための交流を実現するうえでは不十分と言えます。

最低限の情報共有に止まらないコミュニケーションを求める場合、非言語コミュニケーションの実践は欠かせません。アイコンタクトによって、真剣に話しているという印象を与えたり、ジェスチャーを交えてメッセージを届けることで、熱意を届けられるようになります。

激しい身振り手振りなどの非言語コミュニケーションは、話し手に対して心を開いているという表れでもあります。お互いに心を開いて話し合う上でも、非言語コミュニケーションの意識的な実践は非常に有効です。

言語で伝えきれない気持ちなどを補完する

言葉だけでは伝えきれないメッセージは、非言語コミュニケーションによって補完することができます。例えば、ただ「ありがとう」と伝えるだけでは味気がなく、義務的な印象を与えるため、感謝の気持ちを正しく伝えることはできません。

一方で、相手の手をしっかりと握り、目を潤ませながら伝える「ありがとう」は、本当に感謝していることがよく伝わるコミュニケーション技法であると言えます。このように、同じ言葉を発していても、心がこもったメッセージというのは、声のトーンや話し方に違いが現れます。

例え、沸き起こるような感情がなくとも、感動的な言動を意識的にコミュニケーションの中で取り入れることで、相手に真剣な印象を与えたり、自分の中に感動的な気持ちが湧き上がり、その感動が相手に伝わるということもあります。

感情以外の側面で言えば、話を簡潔に伝えるうえでも、非言語コミュニケーションは有効です。重要な部分については語気を強めたり、トーンを変えたりすることで、長々と説明することなく要点を伝えられます。

言語だけで印象的なメッセージを残すことは難しいものですが、非言語コミュニケーションであればそれができるというわけです。

相手の本当の気持ちを読み取る

非言語コミュニケーションへの理解を深めることで、こちらからメッセージを伝えるだけでなく、相手の気持ちを読み取るうえでも有効に働きます。

相手がどんな立ち振る舞いをしているのか、どんな装いをしているのかに目を向けられるようになれば、その一挙一動にメッセージ性を感じ取り、相手との距離感や、適切な接し方をそれとなく汲み取れるようになります。

クライアントや会社の同僚、上司とのコミュニケーションがうまくいかないという場合、非言語コミュニケーションへの理解を深めることで、歯車がいい方向へ回り出すということも考えられます。自分の表現方法に特に不満を覚えていないという場合でも、役に立つのが非言語コミュニケーションです。

非言語コミュニケーションをビジネスで活用する方法

非言語コミュニケーションを活用したいビジネスシーンは、列挙すると枚挙にいとまがありません。ここでは代表的な非言語コミュニケーションが活躍するシーンについて、2つほどご紹介します。

①部下との会話

日常的に発生する機会が多いのが、部下との会話です。上司と部下という立場を超えて、お互いの理解を深めるためには、まず立場としては上に当たる上司から歩み寄ることが重要です。

常に笑顔で接したり、顔を合わせるたびに挨拶をしたりなど、表情を明るくしながら前向きなコミュニケーションで接しようとする姿勢は、非常に有効です。

あるいは、部下に意見を求めたり、話しやすい空間を確保したり、あるいは聞き手に回るときはしっかりと相槌を打ったりといった、積極的に話してもらいやすい空気づくりを促すことも、良好なコミュニケーション関係の構築に一役買ってくれるでしょう。

②採用面接

会社にとって貴重な人材を確保する絶好の機会である採用面接も、非言語コミュニケーションが活躍する場であると言えます。素直な意見や本心を語ってもらえるよう、面接担当者も志望者に対して興味があるということを、ボディランゲージのレベルで表現することが大切です。

真剣に聞いていることを表明できるアイコンタクトや、会社のイメージに合った服装を選ぶなど、さまざまなアプローチから、有意義な採用面接を実践することができます。

非言語コミュニケーションを理解し良好な人間関係の構築を

非言語コミュニケーションは、直接的なメッセージを伝える働きは持たないものの、人間関係を良好なものとするうえでは、言語コミュニケーションと同じくらい重視したいアプローチです。

言葉を使わないとはいえ、その方法には多様な種類があり、TPOに応じてそれぞれを使い分けることで、コミュニケーションに深みを持たせることができます。

非言語コミュニケーション手法についての理解を深め、日々の生活へ意識的に取り入れることで、良好な関係を構築できるよう促しましょう。

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