ミスコミュニケーションとは?起こる3つの原因と防ぐためのポイント

仕事を進めるうえで、関係者間の綿密なコミュニケーションは欠かすことができません。多くのビジネスパーソンは、そのことを理解しています。しかし、それでも、コミュニケーションが原因で、業務進行に支障をきたすケースは少なくありません。

今回は、その中でも、「ミスコミュニケーション」と呼ばれる、コミュニケーションのトラブルについて解説します。仕事のコミュニケーションに課題を感じられている方はもちろん、ミスコミュニケーションのことをすでに知っていて、より知識を深めたいという方も、ぜひ参考にしてください。

ミスコミュニケーションとは

ミスコミュニケーションとは、情報を伝える側と、情報を受け取る側の間に、認識の相違が起きている状態を意味します。例えば、上司が部下に、「この資料、明日までに作成しておいてくれる?」と依頼している場面があったとします。この上司は、「今日中に提出してほしい」という意味で、「明日までに」という語句を用いましたが、部下は、「明日までに」という語句の意味を、「明日の終日中に」と解釈しました。「明日までに」という語句の意味について、両者の間で認識の相違が発生しています。この状態を、ミスコミュニケーションと呼びます。

ディスコミュニケーションとの違い

ミスコミュニケーションと似たような意味を持つ言葉として、「ディスコミュニケーション」というものがあります。ディスコミュニケーションとは、コミュニケーションが行われていない状態を意味する言葉です。ミスコミュニケーションは、コミュニケーションの結果、伝え手と受け取り手の間に、認識の相違が発生している状態を指す言葉なので、そもそも、コミュニケーションが行われていないディスコミュニケーションとは、大きく意味が異なります。それぞれ、解決する方法も異なるので、ビジネス上の課題がどちらにあるのか、課題解決に動き出す前に、しっかりと判断する必要があります。

ミスコミュニケーションは円滑なビジネスの妨げに

ミスコミュニケーションは、円滑なビジネスの推進において、妨げとなる恐れがあります。なぜなら、認識の相違が原因で、さまざまな業務上のトラブルを引き起こす恐れがあるからです。また、それは、社内外に限らず起こり得るものであり、場合によっては、事業に致命的なダメージを与えてしまうリスクも孕んでいます。

例えば、複数の会社が、とあるプロジェクトを共同で立ち上げることを想像してみましょう。このようなプロジェクトにおいては、発生するタスクを網羅的かつ計画的に消化できるよう、各社の担当領域を明確に定義し、漏れなく分担することが必要です。

しかし、ミスコミュニケーションによって認識の相違が発生すると、タスクの消化漏れや作業の重複が起こる恐れがあります。「この業務は、A社がやってくれると思っていたら、A社も、うちがやってくれると思っていたようで、タスクが宙に浮いてしまい、プロジェクトが遅延した」などのような事態を招きかねないということです。

ビジネスを円滑に進めるためには、こういったミスコミュニケーションによって起こるトラブルを、なるべく減らすことが重要です。そうすることで、業務を効率よく進めることができ、結果として、ビジネスの円滑な進行に繋がります。

ミスコミュニケーションが起こる3つの原因

ミスコミュニケーションが円滑なビジネスの妨げとなることはわかりましたが、そもそも、なぜミスコミュニケーションは起きてしまうのでしょうか? その原因について、3つの理由を解説します。

①情報の歪曲

1つ目の理由は、情報を歪曲して捉えてしまうことです。受信した情報を、自分の価値観に沿って解釈することで、その情報が本来的に持っていた意味を、歪めてしまったり曲げてしまったりすることを意味します。

例えば、職場で、いつもは仲がよいはずの同僚に、少し素気ない対応をされたとき、実は同僚の体調が悪かっただけなのに、「自分は同僚に嫌われてしまったんだ」と、自分の中で決めつけてしまうことです。「素気ない対応をされた」という事実を、自分の価値観で解釈し、「同僚に嫌われたのだ」と結論づけています。

人間は、受け取った情報を、知らず知らずのうちに自分の価値観に当てはめて解釈し、事実とは異なる結論を出してしまうことがあります。情報の歪曲がコミュニケーションに反映されると、伝え手の意図が受け取り手の価値観によって歪み、そのせいで正しい情報伝達が行えなくなり、結果としてミスコミュニケーションを招いてしまうのです。

②情報の省略

2つ目は、情報を省略して伝えてしまうことです。コミュニケーションの中で、伝え手が、伝える情報の意図を正しく伝えるためには、さまざまな角度から情報を捉え、相手に伝えることが必要です。

例えば、上司が部下に対して、社内で共有するための資料作成を依頼する場面を想像してみましょう。上司は、社内で共有する資料なので、体裁は最低限整っているものであればよいと考えており、クオリティよりも速さを求めているとします。

このとき、「〇〇の件、社内共有用に資料を作成していただけますか。社内資料なので、体裁が最低限整っていれば大丈夫です。できるだけ早めにお願いします」と依頼したとしましょう。

よくある依頼方法のように思われますが、この伝え方では、上司が求めるアウトプットを、部下が提出してくれる可能性は低いといえます。なぜなら、情報の具体性が省略されているためです。

求めている資料の概要や誰に向けたものかといった情報は共有されていますが、クオリティと納期について、「最低限」や「できるだけ早め」という、人それぞれ捉え方が異なる言葉を用いています。上司にとっての最低限を、部下がドンピシャで推察することは困難です。「できるだけ早め」についても、明日なのか、1週間後なのか、それとも、タスクの優先度を上げて対応してほしいという意味なのか、解釈の余地が多分に残されています。

情報が省略されると、受け取り手は、省略された部分を自身の価値観に沿って補完します。このケースでいえば、部下は、最低限を「ワードを使い、文字だけで簡単にまとめること」、できるだけ早くを「2日以内」という意味で捉えるように、自分の価値観に沿って解釈する可能性があるということです。

もしも、上司が、最低限を「パワーポイントを使い、図を用いながら、ざっくりと作り上げること」、できるだけ早くを「優先度を上げてほしい」という意味で用いていたとしたら、情報の省略によって、ミスコミュニケーションが生まれたことになります。

③情報の一般化

3つ目は、情報を一般化して認識してしまうことです。一般的という表現は、ビジネスに限らず日常の中でもよく耳にしますが、人それぞれ、一般的と認識される範囲や対象は異なります。「今日中」という言葉を聞いて、終業時間である18時を思い浮かべる人もいれば、24時までと考える人もいるのです。

情報の一般化とは、こういった違いを想定せず、自分の価値観に沿って解釈し、意味を決めつけてしまうことを意味します。必ずしも、相手が自分と同じ価値観であるとは限りません。「これは、こうだろう」と決めつけて解釈をすると、相手と自分の認識にすれ違いが生じ、ミスコミュニケーションの原因となってしまいます。

ミスコミュニケーションを防ぐ3つのポイント

円滑なビジネスの進行の妨げとなる恐れがある、ミスコミュニケーション。発生を防ぐためには、どうすればよいのでしょうか。3つのポイントを解説します。

①コミュニケーションのルールを決める

1つ目は、コミュニケーションのルールを決めることです。ルールに基づいて情報伝達を行うことで、認識の齟齬や伝達情報の不足を減らすことができます。例えば、タスクの依頼について、テンプレートを用意することが該当します。担当者がタスクを消化するうえで、必要となる情報を、テンプレート上で網羅することで、タスクの依頼主は、タスクの依頼に欠かせない情報を、漏れなく伝達することが可能です。また、テンプレート化したものを組織内で共有することで、全員の認識を統一でき、情報伝達のレベルを均一化することもできます。

その他の施策例として、「5W1Hに基づいて話す」や「必ず期限を伝える」など、従業員の心がけに訴えかけるものも、コミュニケーションのルールとして有効です。啓蒙活動が必須となりますが、会社がルールとして掲げることで、社員全体のコミュニケーションのレベル感を合わせることができ、ミスコミュニケーションの削減に繋げられます。

②コミュニケーションの記録を残す

2つ目は、コミュニケーションの記録を残すことです。ミスコミュニケーションの原因となる、情報の歪曲や省略は、人間の思い込みに起因している側面があります。「たしか、こうだったはずだ」という具合に、自分なりの解釈に落とし込んで物事を理解し、判断してしまうのです。

これを防ぐ手段としておすすめなのが、「コミュニケーションの記録を残すこと」です。記録を残すことで、客観的な事実として情報伝達の履歴を残すことができ、思い込みによる判断の防止に役立ちます。

記録に残す手段はさまざま存在しますが、テキストとして残せるものがおすすめです。音声やビデオによる記録は、より多くの情報を記録しておくことができますが、データの容量が大きくなりやすく、保存場所に困る他、メールなどの連絡ツールで送れない場合も多いので、全員が確認しやすい手段とはいえません。

その点、テキストであれば、メールやチャット、クラウドドキュメントなど、あらゆるツールに残すことができ、容量も小さいので、共有やデータボックスへの格納もほぼ確実に行えます。

③繰り返し確認する

3つ目は、繰り返し確認することです。重要な情報の伝達を行う際、話の最中や話の終わりに、「〇〇は、こういう仕様で問題ないですよね?」といった具合に話題を繰り返して、互いの認識にずれが生じていないか、確認するようにします。そうすることで、関係者間における情報への認識を統一することができます。

ルールを決めたり、記録を残したりといった施策に比べて、漠然とした印象が強いですが、簡単に実践ができて、かつ高い効果が見込める施策です。上司や取引先が相手の場合、繰り返し確認することは勇気が必要ですが、ミスコミュニケーションが生じたまま、ビジネスが進行すると、あとあと大きな問題に発展する恐れがあります。情報伝達が曖昧に感じられたときは、勇気を出して、繰り返し確認を行うようにしましょう。

ビジネスチャットでミスコミュニケーションを未然に防ぐ

円滑なビジネスの妨げとなるミスコミュニケーションは、できるだけ避けたほうがよいものです。本記事で紹介した、起きてしまう原因と防ぐためのポイントを参考に、ミスコミュニケーションの予防に努めてみてください。

また、ミスコミュニケーションを未然に防ぐ方法として、「ビジネスチャット」の活用もおすすめです。ビジネスチャットとは、法人利用向けのチャットコミュニケーションツールのことで、その利便性の高さと扱いやすさから、メールに代わるコミュニケーションインフラとして、多くの企業で導入が進められています。

テキストメッセージを用いた情報伝達が主な機能となっており、コミュニケーションの履歴をテキストベースで記録することが可能です。また、複数人でのやり取りも「グループトーク機能」によって簡単に行うことができ、これらのトーク履歴は「ログ」として管理者が管理できるので、いざというときにコミュニケーションの記録を辿って、事実確認を行うこともできます。

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